〜anxiety〜 00.3.22 鹿島練習見学レポ
3月も末だというのに鹿島はまだ肌寒く、春の訪れは感じることはできませんでした。
シーズン中はやはり試合が中心となるので、練習に来ることは少ないのですが
どうしても来たいと思わずにはいられない状況が私を後押ししていました。
今日は午前と午後の2部練習。新監督就任以来水曜日は2部練習が定着したようです。
10時少し前に選手グラウンドに表れ−このこと自体が珍しいことなのですが−三々五々散らばっています。
本山君は先頭で表れて皆に手袋を配っていました。
いつも通りGKはランニングを開始して、残りのメンバーは鳥かごを始めます。
加藤君の姿が見当たらないので少し心配になりました。
(後に骨折していたということが判明)
ベベットは一人輪から外れて、座り込んでストレッチをおこなっています。
5分程の鳥かごをして体をほぐすと今度は2人1組になって
ボールを使ったアップが開始されました。
観客席の私たちの一番近いところに陣取ったのは秋田さんと本山君のコンビ。
右へ左へ相手に対してボールを投げて行くという単純な物なのですが
相変わらず見ている人を飽きさせません(笑)
いちいち「はいっ!はいっ!うひゃあ!」と声をあげて、観客のみならず秋田さんの笑いまで誘っています。
遠くの方では羽田君と松島君が二人でコーチに突っかかってみたり、
両手を広げて飛行機ポーズをとったり楽しそうです。
そしてアップ終了後に皆がストレッチしているというのに
小笠原君と浩二君の二人はゴールに向かってシュートしています。
どっちがたくさん枠に飛ぶか競争していた様ですが、結果はどっちもどっち(笑)
名良橋さんは相馬さんに背後から忍び寄ってボールをぶつけて楽しそう(笑)
この後はフィールド全体にポジションごとに選手が配置されて、攻撃のパターン練習が始まります。
結構複雑なボール回しだったので文章で説明するのは難しいのですが・・・。
まずボランチから後ろのDFに向かってボールが出ます。DFはそれをヘッドでSBに向かって落とします。
SBはそれをボランチに一旦預けてそのまま自分は前に走り、ワンツーでボランチからまたボールを受けます。
再びそのボールを1〜2タッチで今度は前目のMFに預けます。
MFはそれを持って前へ少しドリブルし、SBはゴールライン付近まで少し中に絞って駆け上がります。
最後にMFから出たボールをSBが前線に向かってクロスを上げ、FWが後から飛び出てゴール前のDFと競ってゴールを狙うと。
・・・解ります?(爆)
最初は秋田さんとファビアーノが最後にFWと競る側に入り、金古君と羽田君が最初にボールを落とす側に入りました。
他は本山君がFWの位置に入った以外は全員自分のポジションについていました。
前述の説明で解るかどうか相当に不安ですが、つまりこの練習はSBの運動量が豊富でないといけません。
目の前には左SBの相馬さん・祥朗君・根本君の3人がいますが皆さすがにちょっと辛そう。
そして監督はずっと大きな声を出して選手皆に指示を出しています。
ただ気になるのは監督の声は必要以上に大きいのにも関わらず、通訳の方の声はそういう訳でもないために
選手に指示がいき渡っているのかどうかというのが不安になりました。
「リズム!リズム!」
「常に試合のことを考えて!」
もっと他にもたくさんの指示が飛んでいたはずなのですが・・・。
確かにシュートやセンタリングなどの精度がいいとはお世辞にも言えず、
その度に監督が一旦流れを中断させやり直しを命じています。
気になってしょうがないのが金古君のヘディング。
ボランチから出された浮き球をSBに向かって横に出さなくてはいけないのですが
そのボールが横になかなか飛ばずに前に向かって飛んでしまい、監督に何度か止められてしまっています。
見かねた秋田さんが反対のゴール前から大きな声で一言
「かねこーっ!!!目開けろー!!!!」
ああ、爆笑しちゃいけないところなはずなんですけど思わず爆笑してしまいましたよ(汗)
どうやら数日前までまた足の調子が良くなかったということで、練習に合流したのは今日からだった金古君。
金古君は練習の積み重ねによって自信をつけて、それを試合でフィードバックしていくタイプです。
怪我によって練習を抜けることによる焦りも多少あるでしょう。
それでも焦らないで少しずつ、少しずつ前に向かって進んで欲しいと願わずにはいられません。
監督の方からは更に指示が大きな声で飛びます
「2タッチでもいいから正確に!!」
「サイドは上げる前に中見る!!」
それでもなかなか選手の方はそういう訳にもいかず、監督のいらいらは募ってきたようです。
11時になり一回休憩が入ります。 ファビアーノにGKをさせて本山君がシュート練習中(笑)
今度はDFのメンバーを逆転させて、FW・MFは左右を逆にして同じフォーメーション練習の開始です。
それでもなかなかシュートが決まることはありません。
DFとGKが良いと解釈できればそれに超したことはないのですが・・・。
これを15分くらい行った後再び全員が集合し、監督から何やら説明を受けています。
2〜3分の後に選手が二手に別れました。 向かって右にいるのがどうやらレギュラー組。左に行ったのがサブ組のようです。
レギュラー組の方に来たのは秋田さん・ファビアーノ・名良橋さん・相馬さん・本田さん・浩二君・小笠原君・
ビスマルク・ 柳沢君・平瀬君・ベベットの全部で11人。
FWが1人多いのですが、これは3人のうち当日調子がいい人を使っていくという監督の方針なのでしょうか?
細かく細かくボールの出し方について監督が指示を出しています。
それ以外のメンバーは全員でジグザグにドリブルにした後にシュート、
2人1組でパスし合いながらシュートなどを
DFをつけずにやるという本当に基礎的な練習です。
20分くらい経ったところでコーチに本山君が呼ばれ、一人だけレギュラー組の方へ走っていきます。
そのままFWの位置に入り指示を受けていました。
さっきのフォーメーション練習の時もFWの位置に入っていましたし、
監督の中では本山君はFWとして育てようと思っているのでしょうか?
このフォーメーション練習も最終的にはFW4人のシュート練習となってしまい、
他の皆は後ろからセンタリングをひたすら上げるという運びになりました。
どうもシュートの正確性というのには相当難があるようです・・・。
12時前になり練習は終了。各々ストレッチを始め、徐々にグラウンドから引き上げてきます。
ここで真っ先に引き上げてくるのは増田さん。
いつも飛ぶように帰ってしまう増田さんがサインに応じてくれているということでファンが殺到します。
最後までグラウンドに残ってスタッフの方達とシュート練習をしていたのは羽田君でした。
内田さん・小笠原君と共に引き上げてきた金古君に声をかけて止まってもらいます。
鴨池で撮った花束の写真にサインをして頂きながら「怪我なさってたって聞いたんですけど?」と聞くと
「あ、もう大丈夫です」と答えてくれました。
「どこらへん怪我してたんですか?」というファンの子の質問に「ここらへんです」と右足の脛の辺りを差していました。
ファンサービスが終わって引き上げて行く金古君。ふらふらーっとロッカールームの前を通りかかった瞬間
「がつっ!」
にぶい音がしてびっくりした私がはっと前を見ると、相馬さんが開けたロッカールームのドアに激突する金古君の姿が!(爆笑)
大慌てで「大丈夫か??」と確かめる相馬さんと、びっくりして目を見開きながらも「大丈夫っす、大丈夫っす」を連発する金古君(笑)
午後の練習までいつもの様に鹿ガーデンでお昼を食べたり、車で寝たりしながら時間をつぶします。
次の練習が開始になる3時半まではかなり時間があります。
3時半になりグラウンドに向かってみたものの選手が出てくる気配がありません。
仕方がないので車に再び戻ってグラウンドの様子を見ながら待っていたのですが、いつになっても姿は見られません。
結局選手がグラウンドに集合したのは4時15分(泣)
すぐにランニングが開始されますがどう見ても選手の人数が足りません。
ざっと数えてみると調度半分くらいしかグラウンドには出てきていないよう。
いるのはビスマルク・ファビアーノ・本山・金古・浩二・小笠原・内田・羽田・松島・秋田・幸聖・平瀬。
残りのメンバーは中で筋トレでもしているのでしょうか??
グラウンドを5周すると、コーチがバーや輪っかをあちこちに立て始めます。
どうやら午後はフィジカル系のトレーニングの様ですね。
ランニングが終わった集団が右のゴール前方向へと移動を開始するのに対して、
金古君と羽田君の二人だけはコーチ1人と共に左のゴール前へと歩いていきます。
目が点になる私の目の前で二人に渡されたのは、直径1mもあろうかという大きな黄色いゴムチューブ。
その輪っかの二人で中に入ってひょこひょこと歩いています。
すると前にいた金古君がダッシュを開始すると、後にいる羽田君がそれに抵抗して付加をかけていました。
どうやら筋トレのメニューの様ですね。思わず「電車ごっこか??」と思った私はいったい・・・(死)
二人とも前後を入れ替えながらひたすらこれをやっているのですが、ダッシュしている時はいざ知らず
終了後に元の位置へ戻る時に二人で笑いながら、輪っかに入って移動している姿はなかなか笑いを誘うものがありました。
だって二人とも結構背が高くていい年した男の子なのに、輪っかで繋がれて移動してるんですよ!(笑)
最後まで見学したいのは山々だったのですが、この後用事があった為にここで断念して帰ることに。
フォーメーション練習やシュート練習の時に感じた不安感が
この後随所で嫌な記憶として後々によみがえることになろうとは
この時は気づかなかったのですが・・・。
<Fin.>