〜心に花を〜 鹿児島・福岡遠征記5

Act 4.Scene1. <2月28日 ロッテキャンプ・鹿児島市立図書館>

2日目に練習がうまく見学できたことに完全に調子に乗った私(笑)は、この日もまた練習を見ようと目論んでいました。
実は前日の2試合目終了後、係の方に「明日の練習は何時からですか?」と再び聞いたところ
「ああ、明日はこの鴨池ではやらないんですよ。しかも非公開です」と突っぱねられていました。

そこで諦めればいいのにと思う普通の人の感覚は、今の私にはすでにありません(爆)
思い付くままに鴨池陸上競技上の管理人室に足を向ける私。
入り口で中を覗き込むとそこにはシンタナと水原の選手のロッカールームが見えます。
不審そうに尋ねてくる守衛さんに向かって「管理人室でお聞きしたいことがあるんですけど」と言うと
あっさりとドアの中に通してくれてしまい、逆にこっちが焦りました。

管理人室のドアをノックし「すいません、明日の練習はどこであるんですか?」と駄目元で問い掛けると
「ああ、明日はねかぎん(鹿児島銀行を地元ではこう訳す)のグラウンドですよ。時間はちょっと解らないけどね。
 場所はここからすぐだよ。まっすぐ行ってあの大きいビルを右に曲がれば大丈夫」
あっさりゲットすることができてしまいました・・・(大汗)

その後もかぎんのグラウンドを求めてさまよう私たちが道端で道を聞くと、解らないからと言ってわざわざ他の人も呼び止めてくれ
それでも解らないとなるとそこの側が鹿児島県警本部だからそこで聞くといいと親切に教えてくれました。
県警本部でも詳細な地図をわざわざひっぱて来て、丁寧に教えて頂きました。
何度も言いますが鹿児島の人は本当にいい人ばかりです!!(大強調)

こうして場所は前日のうちに調べておいたのですが(苦笑)、さすがに時間は分かりません。
というわけで朝っぱらの8時半過ぎから私が取った行動は電話かけ・・・。
まずはかぎんのグラウンドから始まり、そこで教えて頂いた鹿児島市役所の観光課。
果てはそこで更に教わった鹿児島県サッカー協会と果てしなく掛け続けたのですが、最終的にサッカー協会で
「非公開ですので時間は教えることはできません」と回答されてしまいました。

とりあえず午前中から練習してるってことはないだろうという訳の解らない読みで、まずは鴨池の方に向かって歩きます。
いつも来る陸上競技上の隣には野球場があるのですが、そこではプロ野球のロッテがキャンプを行っていました。
友人に熱狂的なロッテファンがいるため、一回は見に来て何かしら報告をしてあげたいと思っていたのでまずここに立ち寄ります。

初めて来るプロ野球のキャンプ地です!
というか私はサッカーもキャンプって見たことないんですけど、サッカーは試合の間が長いのでシーズン中も練習があるけど
野球はキャンプに行かないと基本的に練習って無いですものね。
目の前で初めて見たジョニーこと黒木さんのあまりの男前さにくらくらしてみたり、黙々とボールを打ち込む石井さんに見惚れてみたり。

野球が特に好きというわけではない私ですが、友人や弟が大の野球好きなこともあり一通りの知識はあるので楽しめました。
やっぱりあのグラブにボールが入ってパシっと鳴る音はいい音ですね。聞いていて飽きないです。

見学者もおじさんを中心に30人程だったでしょうか?ネット裏の特等席で見学することができました。
すると少し隣に見慣れたジャージを着た人が座ります。どう見てもアントラーズのジャージ・・・。
呆れるお連れ様を尻目に私がやったことは、つかつかと歩いていって
「アントラーズの関係者の方ですか?今日のかぎんのグラウンドでの練習って何時からでしょう?」
何でこんな場所でそんなこと聞いてくる奴がいるんだ?!
そう怪しまれないためにわざわざ手に「しかお」のストラップのついた携帯を握り締める自分はアホですね(爆)
結局あっさりと「4時半からです」との回答をゲットして、更にお連れ様を唖然とさせました・・・。

1時間半ほどそこにいたでしょうか?最後には外に出てブルペンを見学。
故障していたという黒木さんこそいませんでしたが、真横から見るプロの球速には驚かされました。

ということはジュビロの練習も午前中だろうから(ジュビロの筑波組が見たいと私が駄々をこねたため・・・)
とりあえずお昼を食べてその後かぎんのグラウンドに向かいます。
しかしグラウンドは閑散としており、本当にここで練習があるのか不安になります。
ひとまず併設されている奇麗な建物に入ってみます。会議室やホールがあり、研修などで使われるのでしょう。

歩いて疲れていた私たちは、そこの入り口を入ったところに風除けを兼ねて人の気配が無いのをいいことに座り込んでいました。
これからどうしよう?そう思っていた時に一人のおじさんが建物の中から出てきます。

とっさに怒られると思った私が慌てて「隣のグラウンドでアントラーズとジュビロが練習をやるって聞いたので来たんです」と
怪しいものではないことをアピールしようと退散の準備をしながら話し掛けると
「ああ、ジュビロと韓国はねえ午前中に終わっちゃったよぉ。ジュビロは中山も井原もいなかったけどねえ。
 アントラーズは4時半からだよ。あっちが入り口だからその頃にそこに行って待ってれば大丈夫。
 着替えるところもあそこについてるから、こっちには来ることはないからね」

何で鹿児島の人はこんなに親切なんですか!!(感涙)
絶対怒られると覚悟してただけに、おじさんの優しさが心に染みました。

とりあえず2時間半程時間が余ってしまいました。何かをして時間をつぶさねば・・・。
ここで考え付いたのが図書館へ行くこと。

なぜ図書館かと言いますと、以前九州の知り合いの方に
「日刊スポーツの九州版に山形君の特集が載ってました」と教えて頂いたことがありました。
もちろん関東の私達にそれを手に入れるすべはありません。しかし今なら・・・(アホ)
いや、何がいけないってこう宿から歩いて20分の範囲内に図書館を含む全ての物があることが・・・。

図書館で2000年1月分の日刊スポーツを全て書庫から出してきて頂き、どさどさと漁ると出てきました!目的の記事が。
調子に乗った私達が選手権の頃の記事を見ると、やはりそこは九州版。関東圏とヒガシの扱いがまるで違います。

そのことに気づいてしまったのが運の尽き。
「すいません、1999年・1998年・1996年の日刊スポーツの1月分を持ってきてもらえますか?」
つまりここバックナンバーがある5年以内にヒガシが選手権に出ている年・・・(殴)

がさがさと記事を漁りまくって厳選できるだけ厳選したはずなのに、コピーしたい記事が30ページ以上・・・。
この図書館ではコピーする時に申請書を出さねばならず、そこに30枚分申請しながら茨城の住所を書くのは・・・。
しかもなぜかコピー機は壊れるし!!(断じて私のせいではないはずなんですけど!)
でも今度来たらぜひ、西日本スポーツとスポニチのバックナンバーも・・・(殴)

こんなことをしていたらあっという間に2時間半。練習に間に合うには走らなくては!!(バカ)

Act 4.Scene2. <2月28日 練習見学>

走って練習場につくと選手はすでにグラウンドの中にいてアップを行っていました。
見学者は昨日より更に少なく10人程度。皆で和になってストレッチを行っています。
浩二君と本田さんが組んでストレッチしていると、どう見ても足を伸ばすのに肩に乗せたりすると
不公平が生じてしまうと思うのは私だけでしょうか??(笑)
そして相変わらず小笠原君の動きは一人だけおかしいです。ひざを抱えてころころ転がっています。

15分ほどストレッチをしたところでGKの高桑さんと曽ヶ端君を除く全員でランニングが開始されます。
本山君はなぜかドクターの関さんと二人で一番端を回っていました。

そう広くはないグラウンドを全部で6周したところでランニングは終了。
ここで前日のスタメン組は向かって左の方でクールダウンを始めますが、サブ組は右で練習を開始します。
ただし前日スタメンだった中で平瀬君一人だけは、サブ組で練習。
本人が志願してなのか、監督の指令によるものなのかは不明でした。

サブ組は4対4のミニゲームをおこなっています。
本山君と羽田君が似てるという話を昔のレポで書いたことがあるのですが、今日は硬直しましたよ。
羽田君がビブスの袖から手を出さないですそから手をちょこんと出してご機嫌な顔をしてたのです。
そ、それって本山君のめちゃくちゃ得意なポーズじゃないですか!!
ああ、この様子を私がもっとうまく表現できたら!!

レギュラー組の方は黙々とストレッチを続けています。
しかし皆目はサブ組の方を真剣に見ており、更に監督は近くで真剣に指導しています。
一人柳沢君だけは、ストレッチと同時に腹筋と腕立て伏せをしていました。
FWはまだ全員ノーゴール。最終戦では爆発してもらわないと次には進めません!

しばらくしてレギュラー組は引き上げていきますが、サブ組の方はまだ練習が続きます。
2組に別れてセンタリングの後にシュートの練習。
DFで唯一サブ組の羽田君は一人で別にヘディングの練習をしています。
それにしても何でこんなにシュートが皆枠に飛ばないんでしょう・・・(嘆)
本山君の左足から放たれたバナナシュートは素晴らしくて、思わず歓声をあげてしまいましたが!

練習終了後に内田さんに声をかけて写真を撮らせて頂きました。
今まで4日間見てきましたが、誰も声をかけるどころか選手だと思われているのかも怪しかったのですよ!
大学サッカーで少なくとも一度は見ているのだから、声をかけてみよう。そう思って呼び止めさせてもらいました。
「大学の時に見させてもらいました!」そう言う私に
「あ、そうなんですか。ありがとうございます!」とにっこり笑って答えてくださいました。
相馬さん以来の大卒選手の内田さん。大変でしょうけど、ぜひ頑張ってください!応援しています♪

Act 5.Scene1. <2月29日 市内を散策・ACCジュビロVS水原三星>

長かったのか短かったのか?いよいよ鹿児島での生活も最終日。
お土産を買ったりするために、再び天文館へと電車で出発です。
(鹿児島滞在の間鴨池近辺と天文館にしか行ってないことに、ここではたと気づきました(苦笑))

こちらでは有名らしい山形屋(読み方は「やまかたや」)というスーパー&デパートに
わざわざ立ち寄るなど、相変わらずのバカっぷりを存分に発揮する私たち・・・。

ここでの目的はお土産を買うこと。福岡でお世話になる方々とそして山形辰徳君へ。
辰徳君は東福岡の1年生。山形恭平君の弟にあたります。
二島の子としては本山君・宮原君・恭平君に続く4人目。
初めて会う辰則君へ何を買ったらいいか迷っていた私たちが、地元の方にアドバイスを求めると
返ってきた答えが「意外と実用的な物が好きみたいです」とのこと。
「意外と」ってどういう意味でしょうね?(笑)

結局悩みに悩んだあげくに買ったのは無印良品でフェイスタオルと眠り袋。
もうちょっといいもの思い付かないんですかね??(苦笑)

ここで私がなぜか銀行のカードが磁気異常のためお金が降ろせないという事態が発生・・・。
私が行ったい何をしたっていうんでしょうか・・・(泣)

今日でホテルを出るためにチェックアウトしなくてはならなかったのですが、
夜まで試合を見てその後夜行バスで出発する予定だった私たちは図々しくもホテルの人に
今日一日荷物を預かって頂いていました。本当にお世話になりました!ありがとうございます!

というわけで買い物の後にホテルに再び寄って、荷物を試合用に入れ替えて最終日の鴨池へ出発です。
平日の夕方。しかもジュビロはすでに勝ち抜けが決まったとあって、観客数は相当に少ないもの。
私たちは2試合目にアントラーズ側となる水原三星のゴール裏にいましたが、
こちらは20人程の熱心なサポーターが来ており熱心な応援を繰り広げていました。
とにかく韓国の方は声が大きいんです!近くで聞いているとすごい迫力でした。

ここでジュビロが引き分けるか負けるかすると、最終試合を待たずに水原の勝ち抜けが決まります。
「鹿島のためにも明日は必ず勝ちます」藤田俊哉さんがそう言っていたとスポーツ新聞には載っていました。
完全な他力本願ではありますが、ジュビロに頑張ってもらうしかないのです。

そう思いながら見ていると、右の文丈さんからのアシストで俊哉さんがゴール!
この1点をジュビロが守り切り、アントラーズの首を繋いでくれました。
後半途中からはずっとアントラーズの選手が控え室の脇から試合を見ていたのですが、
やはりジュビロが買ったと解った瞬間皆ガッツポーズでしたね。
こうなるとアントラーズは5点差以上つけて勝てば勝ち残り。
4点差だと得点により決まりますが、完全に全て同じ場合はくじ引きとなります。

>>>遠征記6へ行く>>>  >>>「心に花を」トップに戻る>>>